今回は筑波大MBAについて述べてみたいと思います。筑波大MBAは倍率が3倍から4倍と大変人気のある社会人大学院です。入試の時期は11月の中旬で、研究計画書、小論文、口述試験の結果を総合的に判定するとしており、研究計画書(30点)、小論文(20点)、口述試験(50点)の配点となっています。配点を見ると口述試験の配点が半分を占めておりますが、口述試験の評価基準が研究計画書の内容の理解度や専門知識のレベルとなっており研究計画書の出来が合否を左右するのではないかと推測することができます。
研究計画書はA4で6枚以内となっており、構成については以下の指定があります。
- 問題意識・研究テーマ(研究の背景や問題意識,具体的な研究テーマについて述べる)
- 関連研究(いわゆる先行研究ですね。直接関連した研究がなければ周辺テーマでも可能)
- 研究の手順・方法(研究を実現するための具体的な手順、予定している研究方法をなるべく具体的に説明する)
- 期待される効果(研究で期待される結論や成果,および実務への示唆)
- 参考文献(引用ルールは守りましょう)
上記のような構成で研究計画書を作成していく訳ですが、自分がどのような研究に興味を持っているのか、それを具体的にどう実現していくのかが問われており、今までにご紹介をした一橋大の金融戦略や都立大MBAと求められていることの本質は変わらないかと思います。研究計画書の作成は受験生によって大きな差が付きやすいです。私自身、大学院の教授からこのような声を聞いたことがありますし、入学後に中間発表などを聞く機会があるのですが、テーマが具体的でしっかりとした研究手法を示している研究計画とテーマが抽象的で研究手法についても何をやりたいのかわからない研究計画に大別され、人によって出来、不出来がはっきりとわかります。特に国公立の大学院を受験される方は、入学後を見据えて研究計画書を作成しましょう。