これから各大学院別の受験攻略について考察してみたいと思います。今回トップバッターは一橋大学大学院 経営管理研究科 金融戦略・経営財務プログラムです。私はこの研究科は2回受験したことがあります。1回目は4年前で一次試験で不合格、2回目は昨年で合格をしております。博士課程への進学がなければ通学したいと思っていました。自分自身、2回受験をし、不合格も経験しているので研究計画書をどのレベルまで書けば合格するのか肌感覚として体験をしているので、一部ご紹介をしたいと思います。
まず、この研究科の特色は、他校のMBAと違いファイナンス、財務、データサイエンスに特化したプログラムとなっております。また、修了要件として論文作成が必須となっており卒業生はレベルの高い修士論文を執筆しています。
入試は秋期募集、冬期募集と2回あり冬期募集は合格者が少ないこともあり倍率が高くなる傾向にあるので志望度が高い方は秋期募集で合格を勝ち取るようにしましょう。倍率は、秋期で大体3倍程度となっています。
出願書類は、志望理由書、修士論文計画書、英語のスコアなどがあります。選考方法は一次が書類選考、二次が口述試験となります。合格するためのキーポイントは修士論文計画書で具体的で実現性のある内容が書かれていることが重要です。修士論文計画書には、研究テーマについて興味を持った理由、どのような点を解明したいのか、その解明の方法を3000字以内に記載する必要があります。研究の背景や目的、先行研究、利用するデータや定量的な分析手法をしっかりと記述し、入学後にすぐに研究に取り掛かれる状態であることを計画書にアピールしないと合格は難しいでしょう。そのため、海外の論文を含めて先行研究をしっかりと調査し、自身の論文の独自性を示した上で、定量的な分析手法を具体的に(例えば、イベントスタディ分析、DID分析など)示し、予想される結果も含めて記述されると良いでしょう。なお、計画書の作成にあたり、引用文献の記述ルールがしっかりと守られていることが重要です。
この研究科のホームページ上に卒業生の論文概要を一部公開しておりますので、そちらを是非参照にして研究計画書作成の参考にしてみてください。
なお、卒業生の論文概要が難しいという方も多いかと思います。私も今であれば内容はほぼ理解できますが、4年前はさっぱりわかりませんでした。そのような方は、大学院に合格されている方がどのように研究計画書を書いているのかがわかる本を一読されることをおススメします。是非、全体の構成などを確認してみてください。